歯を磨かなくても虫歯にならない人がいるのですが、体質によるものなのでしょうか??
一生懸命歯磨きをしているのに、なぜか虫歯になりやすいという方がいらっしゃる中、「あまり歯を磨かなくても虫歯にならない」という方もいらっしゃいます。同じ食事をしているはずの兄弟なのに差があると仰る親御さんもいらっしゃいますよね。この体質の差はどのようにして生まれるのでしょうか?
お口の中に虫歯菌がいない人がいるって本当?!
「3歳までキスを我慢したら虫歯にならない」という話を聞いたことはありませんか?生まれたての赤ちゃんの口内は無菌状態で、生活習慣の中でさまざまな菌が摂り込まれます。これは普段お世話をする親御さんが持つ菌を貰うことが多いため、食事のスプーンやお箸の共有をしないことや、冷め具合を口で確認するなどを避けることで、感染する菌を減らすことができます。虫歯の原因菌が少なければ、虫歯になりにくい環境であるといえるでしょう。
お口の中が自然に綺麗になるのは「唾液の質と量」が関係している
歯磨きしなくても虫歯にならないという人は、自身の持つ自然にお口の環境を良くする能力が上手に働いていることも要因として考えられます。これには「唾液の性質と分泌量」が大きく関係しています。
虫歯の原因菌の棲み処となる歯垢が歯面に沈着しないように洗い流してくれる「自浄作用」や、食後に口内が酸性になり、歯が溶けやすい環境を中性に戻す働きもあります。
食事をすると口内が酸性に傾き、歯の表面からミネラル成分が抜けて「脱灰」を起こします。唾液はミネラル成分を補給し、脱灰した表面を元に戻す「再石灰化」を促してくれます。
同じ唾液でも、粘度の高い唾液では、自浄作用がうまく働きません。サラサラとした漿液性の高い良質な唾液をたくさん分泌することで虫歯になりにくくなるのです。サラサラ唾液は副交感神経優位の時に分泌するとされているため、リラックスしたストレスのない時間を意識してみてくださいね。
歯科医院の定期検診を活用しましょう
歯科医院は虫歯になった時だけでなく、虫歯になりにくい口内環境にするためのヒントをたくさんもらえる場所です。正しい歯磨き法の指導を受けたり、虫歯になりにくい食事やおやつの話、唾液検査などをおこなっている医院もありますよ。ぜひ定期的に活用してくださいね。
まとめ
虫歯の原因菌がゼロという人は珍しく、誰しも虫歯になる可能性は持っています。そして、虫歯のできやすさを左右するのはお口の中の衛生環境と唾液の性質が大きく関係します。できるだけ口内環境を清潔に保てるように正しい歯磨きをおこなうことと、自浄作用が働きやすい良質な唾液をたくさん分泌できるようにすることが虫歯予防につながります。生まれ持った体質だけでなく、自身で作る良い体質も必要なのです。
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