母子手帳をもらったら歯医者へ行くタイミングと予約時に伝えること|名古屋市西区の歯医者|芦刈デンタルクリニック

名古屋駅徒歩7分
提携駐車場有

〒451-0045 名古屋市西区名駅2丁目23-14
VIA141-1階

トピックス TOPICS

母子手帳をもらったら歯医者へ行くタイミングと予約時に伝えること

母子手帳をもらったら歯医者へ行くタイミングと予約時に伝えること

妊婦歯科健診の受診時期と予約前の確認事項


母子手帳を受け取ったあと、お口に気になることがなければ、体調が落ち着きやすい妊娠中期(16〜27週)をめやすに歯医者さんを予約します。歯ぐきから血が出る、しみるといったことがあれば、妊娠初期でも早めに相談するのが基本です。


はじめて母子手帳を受け取ると、いつ歯医者さんへ連絡すればよいか迷いますが、まずは市町村の受診券の使い方を確かめておくと予定を立てやすくなります。この記事では、妊娠の週数ごとの受診の考え方と、予約の電話で伝える5つのことを説明します。さらに、住んでいる市町村のほかの歯科医院で受診券が使えるかのたずね先、当日の持ち物、歯周病が見つかったときの進め方までを順番にまとめます。


この記事の要点まとめ


  • お口に気になることがなければ、妊娠のなかごろ(16〜27週)をめやすに予約をとります。血が出るなどのときは、時期を待たずに歯医者さんにたずねます。
  • 予約のときは、妊娠週数・出産予定日・つわり・お口の症状・飲んでいる薬を伝えます。受診券の使い方は市町村にたずねます。
  • 当日は母子手帳・受診券・マイナ保険証または資格確認書・お薬手帳を持って行きます。健診のあとの処置や費用は歯科医院にたずねます。


母子手帳をもらったら、歯医者へ行くタイミングはいつ?

母子手帳をもらったら、歯医者へ行くタイミングはいつ?

お口に気になる症状がなければ、体調が安定しやすい妊娠中期(16〜27週)を目安に妊婦歯科健診の予約を取り、出血や痛みなどの症状がある場合は妊娠初期であっても早めに歯科医院へ相談しましょう。妊娠すると女性ホルモンが急に増え、歯周病の原因になる菌が増えやすくなります。唾液もねばりが強くなってお口の汚れが流れにくくなるため、歯ぐきの炎症や出血が起こりやすくなります1。


つわりで歯みがきがしにくくなったり、食事の回数が増えたりして、むし歯や歯周病になりやすくなることもあります1。一方で、妊娠中の歯科受診や処置に対して否定的な思い込みがあると、予防のための受診や歯科の利用を控えてしまう傾向が報告されています2。週数ごとの目安を知っておくと、無理のない時期を選んで受診しやすくなります。


症状がなければ、妊娠中期(16〜27週)を目安に予約日を決める


とくに気になる症状がなければ、妊娠中期(妊娠5〜7か月、16〜27週)に入ってから受診できるよう予約日を決めるのが一般的です。妊娠初期(15週まで)はつわりで気分がすぐれない日が多く、妊娠後期(28週以降)はおなかが大きくなり、診療台であおむけの姿勢を長く続けるのがつらくなりやすいためです。母子手帳を受け取ったら、まず一緒に入っている妊婦歯科健診の受診券を出して、使える期間や期限を確かめておきましょう。中期の入り口にあたる16週ごろをめやすに、体調が落ち着いてきたら予約の連絡を入れるとスムーズです。


歯ぐきの出血・しみる・腫れは、週数を待たずに相談する目安


歯磨きをしたときの出血や冷たいものがしみる感覚、歯ぐきの腫れがある場合は、妊娠中期を待たずに現在の週数を伝えて歯科医院へ相談してください。症状の程度によって、連絡を急ぐかどうかの目安が分かれます。歯ブラシに血がにじむ程度や一時的にしみる場合は、早めに電話で症状を伝えて受診日を相談しましょう。一方で、何もしなくてもズキズキ痛む、歯ぐきや頬が大きく腫れている、発熱があるといった場合は早急な連絡が求められます。妊娠中はホルモンの影響で、「妊娠性歯肉炎(妊娠中に起こる歯ぐきの炎症)」や「妊娠性エプーリス(歯ぐきにできる良性のこぶのような腫れ)」が出ることもあります。「妊娠中だから出血しても仕方ない」と放置せず、一度お口の状態を診てもらうことが大切です。


「妊娠初期は歯医者に行ってはいけない」は誤解


妊娠初期であっても、歯科医院でお口の相談や診査、歯磨きのアドバイスを受けることは可能です。妊娠中の歯科ケアに対する誤った認識や不安から受診をためらう妊婦さんがいることが指摘されていますが2、初期に受診したからといって直ちに大がかりな処置を行うわけではありません。まずはお口の中を確認し、つわり中でも無理なくできるケアの方法を共有したうえで、本格的な処置が必要であれば時期を見て進める形をとります。気になる違和感があるときは、一人で抱え込まずにまずは相談から始めてみましょう。


ポイント

お口に気になることがなければ、妊娠中期(16〜27週)をめやすに予約しましょう。血が出る、しみるといったときは、妊娠のはじめのころでも、いまの週数を伝えてたずねてみましょう。


予約の電話では、妊娠週数のほかに何を伝えればよい?


予約の電話では、妊娠週数・出産予定日・つわりの程度・お口の症状・服薬状況の5点を伝えると、受診する時期や当日の診療内容を体調に合わせて調整しやすくなります。電話をかける前にこれらをメモに書き出しておくと、聞き漏らしや伝え忘れを防げます。また、妊娠の経過や持病の有無によって、歯科医院へ電話する前に産婦人科医へ確認しておいたほうがよいケースもあるため、事前の判断基準を押さえておきましょう。


週数・出産予定日・つわりの程度・口の症状・服薬の5点を伝える


電話や予約フォームで歯科医院へ連絡する際は、次の5つの項目を整理して伝えます。


  • いまの妊娠週数と出産予定日:処置をする時期や、健診のあとの通院の予定を立てるもとになります。
  • つわりの程度や体調の波:診療の時間を短く区切るか、お口に器具を入れるときに気をつけるかを決めるのに使われます。
  • お口の症状があるか:「妊婦歯科健診だけを希望」なのか、「血が出る・しみるので診てほしい」のかで予約の取り方が変わります。
  • いま飲んでいる薬やサプリメント:もし薬を出す必要が出たとき、どの薬を選ぶかに関わります。
  • 自治体の受診券を使いたいか:受診券を使った健診を希望することを先に伝えます。

これらを手元のメモにまとめてから電話をかけると、落ち着いてやり取りができます。


持病や妊娠経過で、産科と歯科のどちらに先に確認するか


妊娠の経過がよく、とくに医師から安静などの指示が出ていなければ、まず歯医者さんへ予約の連絡を入れ、必要に応じて産婦人科とやり取りしながら進めます。


一方で、切迫流産や切迫早産と言われている、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病がある、ふだん薬を飲んでいる持病があるといったときは、歯科を予約する前にかかりつけの産婦人科でたずねておきましょう。「歯科で健診や処置を受けてよいか」「気をつけることはあるか」を聞き、その内容を予約のときに歯科へ伝えると、やり取りがスムーズになります。


つわりや仕事の都合に合わせ、時間帯・姿勢・休憩を相談する


つわりで朝や夕方の移動がつらい場合や、においに敏感になっている場合は、予約の段階で遠慮なく要望を伝えておきましょう。「午前中の遅めの時間帯にしたい」「診療台をあまり水平に倒しすぎないでほしい」「こまめにうがいや休憩を挟んでほしい」といった調整は、事前にわかっていれば歯科医院側でも準備がしやすくなります。また、職場にまだ妊娠を伝えておらず、平日に何度も休むのが難しい場合もあるでしょう。そのときは「健診当日に治療まで行うか、別日になるか」「何回くらいの通院になりそうか」を予約時に尋ねておくと、仕事の予定と照らし合わせて組みやすくなります。


住んでいる市以外の歯科でも受診券は使える?費用はどこに確かめる?


受診券がほかの市の歯科で使えるかは市町村ごとにちがうため、まずは住民票のある市町村に使える範囲をたずね、健診のあとに治療やクリーニングへ進んだときの費用は歯科医院にたずねます。たとえば通勤のとちゅうにあるほかの市の歯科医院に行きたいときは、自分の市町村の受診券がそのまま使えるかを前もって確かめておきましょう。どこに何をたずねるかを分けておくと、問い合わせの手間をへらせます。


確認したい内容問い合わせ先確認するタイミング
受診券が使える歯科医院の範囲(市内のみか市外も可か)住民票のある自治体(母子保健の担当窓口等)歯科医院へ予約する前
市外で受診した場合の償還払い(事後申請)の有無と利用期限住民票のある自治体(母子保健の担当窓口等)歯科医院へ予約する前
その医院が自分の自治体の受診券に対応しているか受診を希望する歯科医院予約の電話をかけるとき
健診に含まれる内容と、治療に進んだ場合の自己負担受診を希望する歯科医院予約の電話または受診当日

愛知県内でも市町村ごとに違う受診券の扱いを、自治体に確かめる


妊婦歯科健診は市町村ごとに行われているため、同じ愛知県の中でも、受診券が使える歯科医院の範囲や使い方の決まりは市町村によって違います。「市内の決められた歯科医院(協力歯科医院)だけ」としている市町村もあれば、近くの市町村との取り決めや、あとからの申請で市外での受診を認めているところもあります。


母子手帳と一緒に配られた案内を手元に置き、まずは住民票のある市町村の母子保健の窓口に問い合わせましょう。「市外の歯科医院でも受診券は使えるか」「使えない場合、あとから費用を申請するしくみはあるか」「いつまでに受診すればよいか」を確かめておきます。


健診に含まれる範囲と、治療に進んだ場合の自己負担は医院に聞く


自治体の妊婦歯科健診でカバーされるのは、基本的にお口の中の診査(むし歯や歯ぐきの状態のチェック)と、結果に基づく歯科保健指導までです。もし健診で歯石やむし歯が見つかり、歯石とり(クリーニング)やむし歯の治療を受けることになったとします。その場合は、健診とは別に、健康保険を使った診療としての費用がかかります。


また、エアフローなどを使う自費のクリーニングを選ぶ場合、費用は医院ごとに違うため、前もって確かめておきます。一般的には、費用は診察のあとに案内されることが多いです。


予約の電話の際に、受診券の利用可否とあわせて「当日にクリーニングまで希望した場合の費用の目安」を歯科医院へ確認しておくと、予定や費用の見通しが立てやすくなります。


1回の健診にかかる時間も、予約のときに医院へたずねる


お仕事を続けながら通う場合、1回の受診にかかる時間を知っておくと予定を立てやすくなります。昼休みや仕事帰りに間に合うよう、「初回の健診でどのくらい時間がかかるか」を予約のときにたずねておきましょう。医院までの移動時間もあわせて見ておくと、より予定が組みやすくなります。


当院は名古屋駅ユニモール10番出口から徒歩7分、亀島駅3番出口から徒歩5分です。車で来る場合の提携駐車場や診療時間は、アクセスページで確かめられます。上のお子さんを連れて通う場合は、保育士による託児サービスがあるかどうかも予約のときに確かめておくと、当日の時間の見通しが立てやすくなります。


ポイント

受診券が市外で使えるかは「自治体」へ、健診後の治療やクリーニングにかかる費用と所要時間は「歯科医院」へ確認しましょう。


健診当日は何を持って行き、歯周病が見つかったらどう進む?

健診当日は何を持って行き、歯周病が見つかったらどう進む?

健診当日は母子手帳・自治体の受診券・マイナ保険証または資格確認書・お薬手帳の4点をそろえて持参し、受付で最初に提示します。もし健診で歯ぐきの腫れや出血といった歯周病のサインが見つかっても、すぐに歯を削るむし歯治療へ進むわけではありません。まずは歯石を取り除くなどしてお口の中の環境を整える処置から進めるのが基本で、当日すべての処置を終えるとは限らないため、体調と相談しながら無理のない計画を立てていきましょう。


母子手帳・受診券・保険証・お薬手帳をそろえる


受診当日に忘れずに持って行くものは次の通りです。


  • 母子健康手帳:妊娠の経過を見てもらい、歯の健診の結果を書いてもらうときに使います。
  • 妊婦歯科健診の受診券(補助券):市町村から配られた用紙です。名前などを書くところがあれば、前もって書いておきます。
  • マイナ保険証または資格確認書:健診のほかに、検査や処置がいるときにそなえて、受付で母子手帳といっしょに最初に出します。
  • お薬手帳:いま飲んでいる薬やサプリメントを、もれなく伝えるために持って行きます。

このほか、移動中や待ち時間につわりが起きたときに備えて、一口飲める水やビニール袋、ハンカチを手元のバッグに入れ、おなかを締め付けない楽な服装で向かいましょう。


まず歯周病を確かめて口の環境を整え、むし歯の治療は時期を見て決める


健診で歯ぐきの炎症や歯周病が見つかった場合、まずはお口の中の細菌や歯石を減らし、歯ぐきの状態を整える処置から始めます。歯ぐきの手術をしない歯石とりなどの歯周病の治療が、妊娠中を含め、ほかの病気や体の状態がある人の歯周病にどう役立つかを調べた報告もあります3。歯ぐきが腫れて出血しやすいままむし歯の詰め物などをしようとしても、血液や唾液が混ざって処置が難しくなるため、まずは土台となる口腔環境を整えることが先決です。むし歯の治療については、進行度や痛みの有無、現在の妊娠週数を踏まえ、安定期に入ってから進めるか、あるいは応急処置にとどめて出産後に改めて治療するかを歯科医師と相談して決めます。


妊娠中のケアを、産後と赤ちゃんのお口づくりにつなげる


妊娠中からお口の環境を整えておくことは、ご自身の健康だけでなく、これから生まれてくる赤ちゃんのむし歯予防にもつながります。子どもの早期むし歯を防ぐ方法として、妊娠中の女性に対する予防的な歯科プログラムや、食事・授乳に関するアドバイス、出生前からの口腔保健ケアなどが前向きに関連していることが報告されています4。赤ちゃんのお口と身体の健康づくりは、おなかの中にいる「マイナス1歳」の時期から始まります。当院では、歯科医師や歯科衛生士によるケアに加え、管理栄養士による食事や栄養のアドバイス、離乳食期の食べ方や呼吸・姿勢のサポートも行っています。保育士による託児も含めて連携して行う体制を整えているため、出産後も親子で相談しやすくなります。まずは現在の週数とお口の様子を伝えて、健診や相談の予約をとることから一緒に始めていきましょう。


ポイント

当日は母子手帳・受診券・マイナ保険証または資格確認書・お薬手帳を持参し、まずは歯周病のチェックと口の環境づくりから無理のないペースで進めましょう。


よくある質問


Q. 母子手帳をもらいに行くタイミングはいつですか?


A. 産婦人科で妊娠がわかったら、住民票のある市町村の窓口に妊娠届を出すと、母子手帳がもらえます。だいたい妊娠8〜10週ごろにもらいに行く方が多く、多くの市町村では母子手帳といっしょに妊婦健診や妊婦歯科健診の受診券がわたされます。


Q. 母子手帳に歯科で記入してもらうことはありますか?


A. はい、母子手帳には「妊娠中と産後の歯の状態」を記録するページがあり、妊婦歯科健診を受けた際に歯科医師がむし歯の有無や歯ぐきの状態、指導内容を記入します。健診ではなく症状があって通常の保険診療で受診する場合でも、母子手帳を持参して提示すればお口の状態を記録してもらえます。


Q. 歯医者で保険証を出すタイミングはいつですか?


A. 来院して最初の受付時に、マイナ保険証または資格確認書を、母子手帳と自治体の受診券と一緒に出してください。自治体の健診のみを受ける予定であっても、診察の結果によって保険診療での検査や処置が必要になるケースがあるため、最初に確認しておくと会計や手続きがスムーズに進みます。


Q. 母子手帳に赤ちゃんの「歯が生えた日」を書く欄はいつ頃使いますか?


A. 乳歯は、ふつう下の真ん中の2本から、生後6〜9か月ごろに生えはじめます5。母子手帳には、この時期の記録ページに記入欄があります。生える時期には個人差が大きいため、白い歯の頭が少し見えた日を目安に記録し、歯が生え始めたら0歳からの歯科相談や仕上げ磨きの練習を始めるきっかけにしてみてください。


参考文献


1. 妊娠時の歯やお口のケア – 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020. https://www.jda.or.jp/park/prevent/ninsinji.html

2. Kamalabadi YM, Campbell MK, Zitoun NM et al. Unfavourable beliefs about oral health and safety of dental care during pregnancy: a systematic review. BMC oral health. 2023. PMID: 37840149. DOI: 10.1186/s12903-023-03439-4

3. Joseph P, Prabhakar P, Holtfreter B et al. Systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials evaluating the efficacy of non-surgical periodontal treatment in patients with concurrent systemic conditions. Clinical oral investigations. 2023. PMID: 38147183. DOI: 10.1007/s00784-023-05392-6

4. Soares RC, da Rosa SV, Moysés ST et al. Methods for prevention of early childhood caries: Overview of systematic reviews. International journal of paediatric dentistry. 2021. PMID: 33263186. DOI: 10.1111/ipd.12766

5. 日本小児歯科学会 | 産まれてから2歳頃まで. https://www.jspd.or.jp/question/2years_old/


芦刈 聡

歯科医師


芦刈デンタルクリニック

院長

芦刈 聡

▶ 監修者プロフィール

経歴
名古屋市生まれ
東海高校卒業
愛知学院大学歯学部卒業
資格・所属学会
日本歯科医師会
愛知県歯科医師会
名古屋市歯科医師会
名古屋市西区歯科医師会
日本訪問歯科協会
日本糖尿病協会
国際歯周内科学研究会
日本床矯正研究会
名古屋市立栄生小学校 学校歯科医
藤の宮保育園 園医
愛知県歯科医師会 厚生共済部次長
東海デンタルクラブ 常務